日常芝居について

初めまして。アニメーター科講師の浦田です。
今回からプロ養成塾のブログに参加させていただきます。
よろしくお願いします。

今は”立ち上がる”動きをテーマに授業を行っています。
“立ち上がる”等のいわゆる日常芝居には、その動きが自然に見えて当たり前という難しさがあります。
ふだん我々が日常生活で目にする見慣れた動作であるがゆえに、アニメーション作品の中で不自然な”立ち上がる”が存在すると、視聴者の注意がその動きに向いてしまって肝心の物語に集中できないなんて事があってもおかしくないです。日常の動作を自然に描く事は、作画の中でも重要なテーマの一つなのです。

されども最初から自然に描けるほど、日常芝居の作画は簡単ではありません。塾生には何度も何度も、自然な動きが出来るまで描き直してもらっています。
失敗して考えて、新たな描き方を試して…
自然な”立ち上がる”が描けるまでトライアンドエラーです。

【塾生】現在学んでいること

【アニメーター科 第28期後期生】
現在、学んでいることの1つに 『立ち止まる、走り出す』という動作の作画課題があります。
前回の作画課題である『飛び越える』で学んだ、アニメーションにおける、『のび』と『ちぢみ』の表現、『軌道の捉え方』に加えて、どのようにして人はバランスを保ちながら、走ったエネルギーを相殺し、立ち止まることが出来るのかについて考えました。
なんとなくこう動くものだろうというぬるま湯な考え方では到底説得力のある動きには繋がりませんでした。
どうしたら止まろうとするように見えるのか。
どうしたら走り出すエネルギーを表現できるのか。
止まる瞬間どれぐらいの力が、どこにかかり、どのようにしてバランスを取ろうとしているのか、体はどう捻っているのか、走り出すときはどうだろう。
1つ1つの疑問を紐解き、動きの要点を捉えながら絵に起こしていきます。それでも、前後の動きが繋がっているように見えるかパラパラと確認してみると、思っていたように動いていないことも多く、何が描けていないのかを改めて見直し、出来ていない部分を描きなおす、を繰り返しながら動きの追究をしています。
他にも、アニメーター科は中割り、レイアウトなど曜日ごとに学ぶことが違い、1週間でみると学ぶ要素も多くあるので、1日1日、今日の自分は何を体得したのか確認する毎日です。

 

【美術・背景科 第28期後期生】
先月までは模写の課題を中心とした授業でしたが、今月からはお手本がない課題が始まりました。
画面内で寸法の基準を決めてそれに合わせて絵を構成して行き、影と光の位置関係を意識しながら描きます。
そこで学んだことは、ちゃんとした絵を描くために資料をしっかり見ること、物の寸法や仕組みを狂いなく描く為に資料を見るときはどんなところに着目して描いているのか、光の表し方や描き方などです。
今月は資料との向き合い方を特に良く知ることができました。
まだ全然上手くは描けませんが、講師の方々の教えを上手く汲み取ってここで基礎を会得し、今後に繋げたいです。

進む道

塾講師を担当しております、丸木です。

講師を担当するようになってからしばらく経ちました。
ここまでにたくさんの生徒たちを見ていて思うのは、
当たり前のことですが、皆さん一人ひとり違う人間ということです。

入塾した段階での技量や知識。
入塾までに得てきた経験や価値観、好き嫌い。
そして入塾後に目指す自分の在り方、目標。
本当に様々です。

私が講師をしながら皆さんに伝えたいこととして
「自分の育て方を見つけてほしい」とよく言っています。

プロ養成塾の期間は1年と短く、その期間内に皆さんの成長を
助けるべく可能な限りのことを行いますが、
アニメーションの道は一生学びが続きます。
自分の育て方を知っていることが、長い道のりの中きっと皆さんの助けになると思っています。

私もまだまだ道の途中です。
皆さんと一緒により良いアニメーションを作っていけるよう
歩んでいきたいです。