鉛筆デッサン

こんにちは。
「原画」に関する授業を担当させてもらっています。アニメーター科講師の太田 です。

アニメーターの練習法の一つに「鉛筆デッサン」があります。皆さんも学校で美術教室に飾ってあるものを見たり、授業等で描いたことがあるといった人もいるかと思います。

鉛筆デッサンをすることで鍛えられるのは「見る力」です。自分が見ているものをそのまま紙に鉛筆で描き起こす。単純ですが、この動作の反復が「見る力」を養います。

アニメーターはもちろん、絵を仕事にする人にとって「見る力」はとても重要であり、まずは何よりこの力を鍛えなくてはなりません。「見る力」がしっかりしていれば、絵の中の違和感を正せますし、どうやればカッコイイ絵を描けるかが理解できるようになってきます。プロ養成塾でも入塾から卒塾まで、一年を通して鉛筆デッサンの講義は行われます。デッサンすることはそれほど重要なのです。

一年間、鉛筆デッサンを続けた塾生たちの絵は目に見えて良くなっています。鉛筆デッサンで養った「見る力」で、今後塾生たちがどのような絵を描いてゆくのか。とても楽しみです。

一つ形になると見えるもの

「原画」主に「動き」に関する授業を担当させてもらっています。アニメーター科講師の山村です。

講師を担当させてもらい早一年。
塾生の皆さんの卒業制作にて締めくくりとなります。
一からアニメ制作を学び、取り組んできた塾生の皆さん。
教える立場として間近で見てきた私としては
とても感慨深いものがあります。

振り返ってみると教えている時に
ある言葉を何度も言っていたような事を思い出しました。

それは「まずは形にしてみましょう」という言葉です。

最初に何かを表現する時に「悩んで」
結局形にならないまま終わるという事は多々あります。
悩むのはとても大事な事ですが、形にならないままだと
何も得るモノはありません。

一つ一つの課題を乗り越え「形」になったからこそ、
自分がわかってきます。
小さな一歩は大きな一歩に繋がります。
そしてどんどん道が広がります。

卒業制作という「形」が塾生の皆さんの「大切な経験」となり
新たな自分と向き合う鍵になることを願っています。

絵から感じるもの

美術・背景科講師の平石です。

3月になりました。
29期前期生には最後の1ヶ月です。
カリキュラムは1年ありますが、いつもあっという間に過ぎます。

この期間に講師としてどれだけの事を塾生に伝えられたのかといつも考えます。
塾生一人ひとりに伝わりやすいと思う方法を考え、技術や考え方を話しても習得できることは、ほんの僅かな量です。
それだけ習得することは簡単ではないのだと思います。
しかし塾生は今できることをやるしかありません。

美術・背景科の卒業制作で描かれた絵からは技術以上の力強さを感じました。
これは塾生自身が試行錯誤した結果であり、表現したいという気持ちが絵に込められているからなのだと思います。
本人にとっては至らなかった、もっとこうしたかったという部分はあるでしょうが、この強い気持ちがあればどこまでも成長し続けられます。
今の精一杯を出し切ったならまた次の1歩へと歩みを止めることなくさらに進んでもらいたいです。

【塾生】現在取り組んでいる課題と、そこから学んだこと

【京都アニメーション アニメーター科 第29期後期生】

私は現在、振り返る動作のアニメーション、均等な中割、アクションシーンのレイアウトの課題に取り組んでいます。

それぞれ目的や必要とされる技術の違いはあるのですが、課題すべてに共通する部分も決して少なくないと感じるようになりました。

その中でも、美的感覚はアニメーターを目指すなら必要不可欠だと度々思います。普段何気なく観ているアニメやドラマにも、制作側の意図やこだわりが詰まっており、それを見逃していては自分の力にはなってくれません。それは作品以外にも言えることで、日常生活で目にする物や人々の一挙一動を美しいと感じ、その感動を伝える為にアニメーションに起こすことが大切なのだと学びました。

振り向くアニメーションに挑戦した際、いかに自分が日常動作を観察できていないかを思い知ることができたので、常に美的感覚のアンテナを高くする意識を持っていこうと思います。