更新情報
第1回京都アニメーション大賞総評
今回、初めて開催させて頂いた『京都アニメーション大賞』ですが、告知から締め切りまで短い期間であったにも関わらず、非常に多くの作品をご応募いただき、誠にありがとうございます。まずは御礼申し上げます。
まだまだ世間には、才能を秘めた方々がたくさんいらっしゃることと思います。もともと当『大賞』は、その方たちを見い出し、さらにはその方たちと当社が手を取り合って、優れた作品を発表していけるきっかけとなればと思い、企画させて頂きました。
残念ながら大賞に該当する作品はございませんでしたが、奨励賞に選ばせて頂いた11編の作品は、どれもが何かしら人を惹きつけるポイントを備えた“可能性を感じさせる”作品でした。
その意味では、未来に向かって期待が持てるものであったと確信しております。
しかし、あえて苦言を呈するとすれば、今回の審査では、主に、「アイデア」、「キャラクターの魅力」、「表現力」、「構成力」といった観点から作品を読ませて頂きましたが、どこか既存の作品に似通っている、あるいは強い影響を受けている作品が多く見受けられました。
確かに現代のエンターテイメントの世界では、既にこれまで先人達が描いてきた名作と呼ばれる作品が多種多様に存在し、それ以上の「オリジナリティ(独創性)」を持たせるのは最も難しいことかもしれません。
しかし、あえてその困難にチャレンジしてこそ、クリエイターは真の意味で「創造者」となれるのだと思います。
新しい感性と溢れる才能、この二つの至福の出会いの場が『京都アニメーション大賞』で有ることを願ってやみません。
京都アニメーション大賞審査員一同
授賞式記念写真
_4月24日、29日の2回に分けて、第1回京都アニメーション大賞の授賞式が本社で行なわれました。
掲載しているのは列席した受賞者の皆さんと審査員の記念写真です。


受賞作品
_このたびはたくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございます。
_残念ながら大賞となる作品はございませんでしたが、キラッと光る、可能性を感じる作品が多数ございました。
_厳正なる審査の結果、各部門受賞作品を決定いたしましたので、発表いたします。
【小説部門】
大_賞
_該当作品無し
奨励賞
「ぼくたち、わたしたち」 鬼居 かます
寸評
- 児童文学的で、上手くまとまっており読みやすい。
- メインキャラの心情の変化や成長が丁寧に描かれている。
- 小学生の頃にやってみたかった事が詰まっていて、ノスタルジーな感覚が好印象ではあるが、どこかで見たような話に収まっていて真新しさは感じない。
- 一部のキャラの独特な設定が、物語に合っておらずイメージしづらかった。
- キャラの内面を掘り下げる挿話が、作中でもう少し見せられていればより良かったと思う。
「遠いマチと黒のネガイ」 ツカサ
寸評
- 話の組み立て方が上手く、文章も読みやすい。
- 主人公の成長が、独特の視点を持ったキャラに絡めながら描かれている点は面白い。
- 物語の起伏が乏しく単調に見えてしまった為、やや盛り上がりに欠ける。
- 主人公の立ち位置と行動が若干矛盾して見えていたのと、後付けのつじつま合わせが生じていたのは残念。
- もう少し設定に明るい要素を入れてみても良かったのでは。
「お屋敷とコッペリア」 一之瀬 六樹
寸評
- 世界観と設定が面白く、ストーリー性も高い。
- 主人公の感情表現も丁寧に魅力的に描かれているが、作品の基調をなす雰囲気と、キャラの描写とが調和していない部分がある。
- 書き方が統一されていなかった為、途中で視点が変わる部分が唐突に感じるのと、時間経過がやや不明瞭で、説得力に欠けて見えた点が残念。
- ラストに向けての伏線が少なく、オチが分かりづらい。
- 見せ方や構成にもう少し工夫が欲しかった。
「中二病でも恋がしたい!」 虎 虎
寸評
- 着眼点とアイデアが面白く文章のセンスもある。
- 誤字脱字が多く確認不足が目立つ。
- メインのキャラ以外の作りこみが不十分な点が気になる。
- 作中での伏線や事件が解決されないままになっていて、メインキャラの成長がなされていなかったのが非常に残念。
- キャラの心理が掘り下げられていればまた違う印象になったのでは。
- 読み手がオチに納得できるのかを考慮して欲しかった。
「黒い彼女と空き地の僕」 幹図家 トモヤ
寸評
- 文面や話の展開が美しく、心理描写が丁寧。
- キャラの作り方は面白いが、作者が伝えたい事をキャラに直接語らせているので、説明的になり過ぎている部分がある。
- 物語の進行にやや強引な所があるためか、主人公の順応の早さに違和感を覚える。
- キャラの設定やエピソードをもっと上手く織り込むことができれば、より自然で面白い物語になっていたと思う。
【シナリオ部門】
大_賞
_該当作品無し
奨励賞
「風に逆らふ、魂のはな~歌詠[Utayomi]~」 coyote
寸評
- 世界観が独特でテーマも意欲的。
- 作品の雰囲気はよくまとまっている。
- 情景描写に味わいはあるが、時代設定が分かりにくく、移動手段などに矛盾を感じた。
- 作者の中で、キャラクター像を明確にイメージできているのは分かるが、それを読み手に伝えきれていない。
- 補足で付いていた後日談の「あらすじ」が物語のメインストーリーの様に思えるので、そちらの話を読んでみたい。
(※この「あらすじ」評価には含まれておりません) - 後日談の話の広がりが本作の中に表現されていて欲しかった。
「カフェ・アヴァンティエール~もう一つのメニュー~」 久尾 歩
寸評
- 色々な方向へ膨らませる事のできる柔軟な設定で、他のメニューの話も読んでみたくなるが、作中で十分に活かしきれていないのが残念。
- ストーリーはありがちな印象だが、作者の味付けにより変化を出せている。
- 作者の中にある設定を詰め込みすぎてしまった感がある。
- キャラそれぞれの魅力を読み手に伝えきる前に終わってしまう。
- 話の流れが平坦に見えるので、もう一つ盛り上がりが欲しかった。
「蒲田“鋼”進曲」 びくとりぃ
寸評
- 設定に説得力があり、作者のこだわりが感じられた。
- 文章は上手く読みやすかったが、一人一人のキャラを魅力的に立たせられる性格付けが必要だったと思う。
- 話がシンプルな分、ありきたりな展開だったために先が読めてしまった。
- キャラ同士の掛け合い場面がもっと描写されていると、さらに感情移入できたのではないか。
「マジカルガール・リターンズ!」 冬家 弓彦
寸評
- 設定、文章も上手く最後まで筋の通った作品。
- 題名から受けるイメージとは異なり、展開も説得力がある。
- 着眼点と切り口が新鮮で、読み手を限定しない話作りがされている部分が好印象。
- 作者のオリジナリティを上手く出せているが、もう少し捻りが欲しい。
- 話全体がそつ無くまとまり過ぎているので、話の展開的に良い意味で読み手の予想を裏切るオチが欲しかった。
「ハレの異世界~恋と喧嘩と戦地車~」 谷口 健太
寸評
- 勢いのある作品で「だんじり」と「お祭り」という着眼点が良い。
- 熱血な内容を一貫して描き通している点を評価した。
- 文章そのものや、構成、キャラクターの造形、掘り下げ方などが荒削りすぎる。
- ストーリーやキャラを上手く生かせれば、より個性的な作品にできたと思う。
「ダイナマイトマイハニー」 有坂 信一郎
寸評
- 設定やキャラ同士の掛け合いが独特な世界観を作り出している。
- キャラ付けも上手く、アイデアも面白い。
- 盛り上がりが無いのが味ではあるが、見る人によっては物足りなさを感じてしまう。
- ストーリーに読み手を引き込む力を持っているが、予想通りにオチが用意されてしまっているので、もう少し展開に幅を持たせて欲しい。
【漫画部門】
大_賞
_該当作品無し
奨励賞
_該当作品無し









