卒業制作に取り掛かり、現在私はレイアウト作業を進めています。
作品を制作するにあたって、今直面している課題は、完成させる画面の決め方の難しさと、計画性の重要さです。

絵コンテで出したアイデアをもとに、レイアウトで実際の画面を完成させようとすると、想像していた以上に多くの画面設計が必要になることを実感しました。紙のサイズの指定や、タイムシートでのカメラワークの指示など、細かく計算しながら進めなければならず、一つひとつ綿密に考えていきます。そして、完成したカットは撮影の方に担当していただくため、自己流の誤った指示を書くことはできません。仕事をしていく上で、ルールに沿った正確な指示を出すことの大切さを改めて感じています。

考えることが非常に多く、頭を使う大変な作業なのですが、その分、映像制作の難しさと面白さを両方感じれる工程だなと感じました。

作業自体は、1カットずつ仕上げていくのですが、制作の際に各カットを単体だけで見てしまうと、他のカットと繋げたときに違和感が生じたり、伝えたいことがうまく伝わらない映像になってしまうことがあります。そうならないよう、カットごとの繋がりや役割を意識し、常に作品全体や、シーンの流れを考えながら取り組むことが大切だと感じています。この点が、現在特に難しいと感じている部分です。

これからも全体を意識することを忘れず、一つひとつのカットを丁寧に作りながら、卒業制作に取り組んでいきたいと思います。

2025.11.28

立体感

私の今の課題は立体感です。立体感に悩まされています。
紙という二次元の平面上に三次元の空間を表現することはとても難しく、ただそこがアニメーションの醍醐味でもあるため、毎日頭を抱えながら格闘しています。

普段のクロッキーの授業でも、気を抜くと形を線だけで追ってしまい立体感が失われてしまうことがあります。家でのクロッキーは本や液晶といった平面に映る人物を見て描くことになるため、より一層頭の中で形を理解しなければ立体感のない絵になってしまいます。
パースに乗っているかどうか、アイレベルに対しての見え方、回り込みや前後感、線質、画力…。立体感を出すために必要な要素を挙げればきりがありません。そして、そのどれもが大切だと痛感します。先日、立体感を意識しながら自分の好きな作品を見返したのですが、あまりに自然に、かつ連続で違和感の無い空間が成立していて感動しました。

これから卒業制作に入りますが、影をつけないため線でどこまで立体感を出せるかに注力する必要があります。キャラクターが“生きる”ための空間を表現するため、多くのことに意識を割きながら制作を進めていきたいです。

プロ養成所に通い始めてそろそろ半年がたちます。
今までの人生で一番充実していた半年で、あっという間の時間でした。
現在、私は『レイアウトから原画まで』の課題に取り組んでいます。

レイアウト作業では絵コンテの意図を読み取り、読み取ったものを反映しながら形にするという能力が求められます。
私は大学で4年間学んでいましたが、レイアウトについては絵コンテの絵を綺麗に正確に描きおこすというような漠然とした理解しかありませんでした。
プロ養成塾の授業では『絵コンテの絵を描きおこす』のではなく、『絵コンテから画面のイメージを読み取り、形にする』作業なのだと教わり、目から鱗が落ちる思いです。

形にするうえでパースや画角の知識が必要になり自分の力不足を感じるのはもちろんですが、『イメージを読み取る』という段階から躓く事も多く、いかに自分が『イメージ』という最初の部分を疎かにしてしまっていたかを痛感しています。

このような技術面以外の部分でも、根気強くご指導いただける環境にいられることはとても貴重で、凄くありがたい経験だと感じています。
この課題に限らず、プロ養成塾に入ってからは自分が気がついていなかった弱点を本当に沢山教えて頂き、力不足を感じながらも向き合うべき課題がハッキリ見えているということへの喜びを実感しています。

残り半年、焦る思いもありますが課題の一つ一つに真剣に向き合い、4月からの半年よりも充実した日々になるように頑張りたいと思います。

卒業制作では、オリジナルのショートアニメーションを画コンテから原画、動画、背景などを自分で作るという初めての経験をしています。

現在は原画作業をしているのですが、ここで様々な気づきと学びがあることを実感しています。

まず、自分の作りたいと思った最初のイメージや感性が凄く大事であることです。

原画作業を進める中で、画コンテやレイアウトの段階でイメージが明確なカットほど、作業スピードが速いことに気づきました。その一方で、余りイメージが固まっていなく曖昧なままに進めたカットなどは動きを作る時に考えることに時間がかかってしまい作業スピードが必然的に落ちていました。

入塾当初から講師の方が仰っていた「一番最初に感じた感動や純粋な気持ちを大切にすること」の大切さがここに繋がっていることを痛感しています。

次に挑戦することです。

画コンテ作成時、「こういう演出のカットを作りたい!けれど、難易度が高いから今の画力でこれを表現できるのか……」と悩むことがありました。しかし、講師の方の「やれるやれないではなく、それをすることで作品が良くなったり、見ている人に伝えたい事が伝わったりするのであれば絶対にするべき」というアドバイスに背中を押され、なぜ制作しているのかという原点を思い出せました。

とても難しく、多くのアプローチと時間を要したカットでしたが、原画が完成した時の達成感は言葉にできないほどでした。

また、スケジュールの管理が難しく、最初に立てたスケジュール通りに上手くいっていないことが現在の自分の課題であると感じています。

作業前に自分でスケジュールを立てたのですが、なかなかその通りにいかずに悔しい思いをしています。

スピードを取るか、クオリティーを取るか。

この卒業制作に限らず、作品を作る上での一番の課題であり悩みだと思います。

締め切りを守るためには全てのことに時間をかけることはできませんが、そんな中でも妥協せずに良い作品にするために最後まで挑戦を続けたいと思います。

養成塾に通い始めて、もうすぐ3ヶ月が経とうとしています。運良くこの場所で学べる機会をいただけたことに、本当にありがたく感じています。

正直なところ、入塾前は大学との両立もあり、それなりの覚悟を決めて挑んだつもりでした。「きっとつらく、過酷な一年になる」と、どこか身構えていた自分がいたのも事実です。

ですが、実際塾が始まり通ってみると、毎回の授業で必ず新しい気づきや学びがあり、自分の実力不足で、思うように表現できないもどかしさ悔しさを感じる場面も多々ありますが、そうした事も含めて、今こんなにも楽しく学べていることに、自分でも驚いています。そして本当にとても幸せで、恵まれているなと感じています。

私がこの一年で目指したいことは、ただ動かすだけでなく、描くキャラクターに命を吹き込み、観る人の心に深く届くような表現ができるアニメーターになる事です。

それを実現できるようになるためには、観察力や技術の向上はもちろんですが、自分の内側にあるイメージや、感覚がすごく重要で、それを形にできる力も磨いていく必要があるのだと、この養成塾に入って初めて気づかせてもらいました。

私はこれまで自分の表現や、好きに対してあまり自信を持てずにいましたが、この塾での学びを通して自分の好きや、感性にも、もっと誠実でありたいと思いました。そしてこれからは、それらを少しずつでも表現出来るようになりながら、自分らしい強みを育てていきたいです。