2024.02.23

卒業制作

アニメーター科講師の浦田です。

この時期、塾生は卒業制作に取り組んでいます。
卒業制作は塾生がイチから考えた、オリジナルのショートアニメーションの作成です。
絵コンテから原画、背景等々アニメーションの完成まで
たぶん人生の中で一番というくらい思考を巡らせ、沢山の絵を描いていると思います。

そんな大変な作業ではありますが、塾生達は作画の課題の時よりも生き生きと、アニメーション制作に取り組めてると感じます。
自分の興味の高い題材に取り組んでいる事で、完成映像がよりはっきりとイメージ出来ているのではないでしょうか。
塾生が卒業制作で成長していくのが楽しみです。

年が明け、卒業制作もちょうど半ばまで進みました。

もうすぐ原画作業が終わり、動画作業に入ろうとしています。

私は「怪獣をやっつける話」というタイトルで制作をしています。
最初はアクション多めで描くつもりでしたが、キャラクターの深堀りをしていくうちに、日常芝居の方が多くなりました。

原画作業を進める中で、描き直したいカットや細かい芝居をつけたかったカットがたくさんありました。
インターンシップの時もそうでしたが、締め切りを守るためには、すべてのカットに時間をかけるわけにいかなく、思うように描けないのがとても悔しいです。

また、卒業制作はストーリーがあるので、前後のカットが繋がっているように見せることがとても重要です。
自分だけで作業をしていると、どうしても客観的に見ることが難しく、他の人に内容が伝わっていないことが多々ありますので、気を付けて作業をしていきたいです。

一度きりの卒業制作なので、後悔のないように、全力を出し切っていきたいです。

卒業制作に取り組み始めて約1ヶ月ほど経ちました。

現在レイアウトを終え原画作業に入っています。

私の卒業制作ではアクションをテーマにし、それぞれのキャラクターが生き生きと動き、見応えのあるアニメーションになるよう日々取り組んでいます。

ですが特に原画作業をしている中でイメージした動きを描き起こすことはとても難しく自分の引き出しの少なさに悩まされます。

今まで私は自分の固定観念だけで動きを描いてしまう癖がありました。結果リアリティのない動きになってしまうことが多々あり、講師の方に指摘を受け自分の癖に気がつきました。

癖を自覚し卒業制作に入ってからは実際に自分で動いて撮影し確認することを大切にしています。
今まで自分では想像もしてこなかった予備動作や体のひねり、重心移動など多くの発見があります。
その発見をどうキャラクターの芝居に落とし込むかの試行錯誤がとても楽しく、同時に難しさも感じています。

画力不足や知識不足で理想通りに進まないこともありますが、今の自分に出来ることを地道に積み重ね、最後納得のいく卒業制作になるよう頑張りたいです。

なによりこの環境でアニメーションを学べることを楽しみながら、これからも精一杯卒業制作に取り組んでいきます。

インターンシップが始まり、実際のお仕事を5日間体験しました。

作業の内容は過去の作品から選出されたカットの動画作業をするもので、仕事と同じ基準でチェックが行われました。

普段授業で描く課題とは違い、実際に使われたカットには様々な指示が書かれており、特に「合成」は記入事項が多く、最初は理解するのに時間がかかりました。

実際のお仕事には締切があるので、早く描く事と、周りに自分の作業がいつ終わるかを共有することが大切です。
その為、終わる時間をあらかじめ自分で決め報告するのですが、理想のスピードに追いつかないことが多く、悔しい思いでいっぱいでした。

スピードが早くても内容が雑になってしまうのは良くないので、バランスが取れるようにしていくのが、今後の課題だと思います。

会社というチームでアニメを作るためには、描く事以外にもコミュにケーションが非常に重要になります。
今後もインターンシップで学んだ事を活かし、常に自分の行動が他人に及ぼす影響を意識しながら、アニメーションに取り組んでいきたいと思います。

月日が経つのは早いもので、もうすぐ後期が始まります。

現在レイアウトの課題に取り組んでいます。
レイアウトでは何を見せて何を伝えたいか、空間をどう見せるかを描く重要な工程です。

レイアウトを描く中で「見る人に何を伝えたいか」を考えて描くことが一番大切ということを学びました。魅力的な画面を作るためには感覚だけでなく考えて描くことが重要になります。カメラの位置、カメラのレンズ感これだけでも見ている人の印象を大きく変え何を感じるのかも変わっていきます。

そこをコントロールするためにはパース感覚は必須になってきます。そもそもパース感覚が身についていないとフレーム内に表現したいものがうまく描き出せません。私自身パース感覚が弱く表現したいことを表現しきれないことがあり、もどかしく感じることが多々あります。

「見ている人に何を伝えたいか」を考え画面を描きおこすことは本当に難しいです。ですが同時に、こう描いたらどう感じるだろう?ここはどう伝えよう?と見る側と作る側両方の立場に立ち考えながら画面を作り描いていくことは楽しく、やりがいを感じています。

この課題に取り組んでから今までただ観ていた映像作品から、ここの見せ方いいな、ここをこうしたらもっと効果的かも?と考えるようになり日々観察、勉強の繰り返しで表現の幅を広げられるなと実感しています。何気ないカット一つ一つ全てに伝えたいことが詰まっており自分が考えていたことは表面上の一部に過ぎず、画面を作るという奥深さに驚かされました。

これからより観察し自分の伝えたい、表現したいを絵に落とし込めるよう取り組んでいきたいと思います。