塾がはじまり早くも3ヶ月が過ぎました。入塾してからの日々は毎日が多彩な発見・気づきにあふれており、この3ヶ月間は驚くほど一瞬の事だったように感じます。
現在はレイアウトの課題に取り組んでおります。レイアウトを描く上では『イメージを持つこと』が大切なことであると学びました。
私は今まで資料を忠実に再現したり、パースなどの理論に重きを置く理屈的な絵の描き方をしており、その結果、絵全体が固い印象となってしまうことに悩んでいました。この課題で講師の方から『理屈や理論よりもイメージを第一にすべきである』というアドバイスをいただき、自分が持つイメージ力に真摯に目を向けるきっかけとなりました。それからは「自分自身が〈イケてる〉と思える絵を表現できるか」また「レイアウトから完成した映像をイメージできるか」など理屈ではないイメージを基調とした取り組み方を意識するようになりました。
しかしいざレイアウトを完成させても自分が思っていた仕上がりには程遠い場合がほとんどです。その度に自分の画力不足、さらにはイメージを紙に描き出す難しさを痛感しています。良い絵を書き起こすためにはイメージ力だけではなく、それを紙の上に再現できるだけの画力も求められます。したがって普段から映画・アニメ鑑賞による「質の高いイメージ」のインプットと、模写・クロッキー・デッサンによる描く対象への「理解力・画力」の底上げを図り、両者の掛け算で『自分のイメージを忠実に再現できる技術』を身につけていくことが今後の目標であると思います。
また養成塾では教えを乞う立場ではありますが、根本には自発的に「楽しみながら描く」という気持ちを持ち続け、残りの期間も全力投球で頑張りたいと思います。

現在「立ち上がる」という課題に取り組んでいます。
キャラクターが座った絵と、そのキャラが立ち上がって直立した絵が1枚ずつあり、この2枚の間の動きを自分でシチュエーションを設定しアニメーションを描くという課題です。

基礎画力(人体の立体感や柔らかさの表現)や、
作業工程の改善(最初に軌道を描き簡単な絵で一連の動きを描いてから絵を整える)、
観察の大切さ(本当にしっかり見て描かないと自然に動かない!)等、
この課題から学んだことはたくさんあります。

中でも最も大きかったのは、課題へどういう気持ちで取り組むのか、その意識を改革する手がかりを得られた事だと感じます。

今まで課題に取り組む際、「この課題を完璧にこなさなくてはいけない」と考え、ハードルを身の丈よりも高くしすぎていました。
その結果失敗する事を恐れて課題に着手するのが遅くなり、さらに重大な事に、気づかないうちに自分のイメージを描く事を躊躇して、それよりも描けそうな動きに逃げてしまっていたのです。

講師の方が描いてくださった作例や、楽しそうに課題に取り組んでいる同期の塾生が描いた作品を見たとき、そのあまりの生命力に衝撃を受けました。キャラクターに魂が宿っていて、感情を持っていて、こちらが無意識に共感してしまう程なのです。

自分もこんなアニメーションを描きたい、と思った瞬間、アニメーターになりたい一番最初の理由も思い出しました。
堅苦しい考えで頭が凝り固まって、本来の「頭の中のイメージを形にしたい」という気持ちが迷子になっていました。

次の課題からは、自分の中の描きたい気持ちを大切に、どうすればイメージに近づけるのか、その試行錯誤の過程も楽しみつつ取り組んでいこうと思います。
恥ずかしがらずに早く大きく失敗をして、そしてすぐもう一度やる、という気持ちで一歩一歩着実に階段を登っていきたいです。

2024.05.31

ふりかえり

入塾してあっという間に2ヶ月が経ちました。技術、知識、経験、絵に向き合う時間のすべてが足りないと痛感し、焦りを感じましたが、アニメーターになりたいという思いがより一層強くなりました。

今は、崖から崖へ飛び越えるという課題に取り組んでいます。この課題を通じて観察の大事さを学びました。何気なく見ていたアニメやドラマ、映画も、自分の成長に繋がるように意識して見ようと思いました。

1日1日を大切に、日々成長していきたいです。

アニメーター科講師の北之原です。

33期生の授業がスタートしました。

最初の時間は基本的な作画の考え方と、アニメーション制作の過程を簡単に説明します。

京都アニメーションより発行しているテキスト「アニメーションの手引き~作画編~」より特に必要な事をピックアップして進めます。

これは一年間何を習得するかの目標を明確にする事にもつながる内容です。

説明の中で得られる知識も必要ですが、それよりも感覚的な事の方が重要と考えています。

最初は自分の力を出し切る事が出来るようになれるかが、壁になる事が多いので、イマジネーションの引き出しを開けられるよう、躊躇せずに気持ちを開放して課題にアプローチできると結果が出やすいです。硬くならずに集中力を高める感じでしょうか?

一年間の成長が楽しみです。

2024.02.23

卒業制作

アニメーター科講師の浦田です。

この時期、塾生は卒業制作に取り組んでいます。
卒業制作は塾生がイチから考えた、オリジナルのショートアニメーションの作成です。
絵コンテから原画、背景等々アニメーションの完成まで
たぶん人生の中で一番というくらい思考を巡らせ、沢山の絵を描いていると思います。

そんな大変な作業ではありますが、塾生達は作画の課題の時よりも生き生きと、アニメーション制作に取り組めてると感じます。
自分の興味の高い題材に取り組んでいる事で、完成映像がよりはっきりとイメージ出来ているのではないでしょうか。
塾生が卒業制作で成長していくのが楽しみです。