2023.03.17

実践

美術・背景科講師の篠原です。

卒業制作も終わり、残りわずかとなった授業ではより実践に近い課題に取り組んでもらっています。

色々な事をどんどん吸収できる今のこの時を有意義に過ごしてもらいたいです。

二十数年間、背景の職に携わっていますが、塾の一年で学び身に付けられる事は、やはりほんの一部かと感じます。

これからもっとたくさんの事を学び、大きな課題にも直面することでしょう。

常にとはいかないかもしれませんが、目の前に立ち塞がる試練には、これまで通り積極的な姿勢で前のめりに立ち向かっていってほしいと思います。

難題やよく知らない事に対しては、どうしても受け身になってしまいがちです。消極的な姿勢は視野を狭くし行動を遅らせます。自身の望む結果には結びつきにくいでしょう。自発的に考え、動いてこそ課題克服への一歩に繋がっていきます。

この世界に飛び込もうと決めた熱い想いと行動力を忘れず、将来の自分の姿を思い描きながらガンガン突き進んでいって下さい!!

2023.01.13

想像すること

卒業制作が始まりました。

まず卒業制作では普段描いているB4サイズとは違い、B2サイズに描くのでとても大きいです。さらに、決められたお題があるわけではなく、何を描こうかと悩みます。だからこそ自分がどんなものを描きたいか、どう表現したいか、どこを魅せたいか意識することが重要です。描いている場所に、もし実際自分が立っているならそこからの景色はどう見えるか、少しでも想像した景色に近づけるように試行錯誤していきたいです。

今、自分が思い描いているのは「人がいなくなって数百年たった京都」をテーマとして制作を進めています。人が全くいなくなった世界ではどうなっていくのか実際に見たわけじゃないからこそ、想像が大事になってくると思います。今まで当たり前に見えた景色は当たり前ではなくなり、見えていなかったものが見えるようになったりする気がします。例えば、見えていたビルが風化して潰れて見えなくなって、そこにはこれまで生えていなかった植物達が生えてきたりするのではないかと想像を膨らませています。これまで見えている景色は人の手入れがあって成り立つものが多く、竹林1つとっても人の手入れがあって綺麗に並んでいるけれど人がいなくなって誰も手入れしなくなれば人が通れる場所ではなくなると以前教わりました。

このように、いつも見えている景色が実は人がいるからこそ成り立っているだけで当たり前ではないんだということ、人がいなくなっても成長し続ける植物達の力強さ、そういったところを見せたいポイントとして制作を進めていきたいと思います。

この一年の集大成なので、これまで学んだことを大きな紙に表現し切ることができるように精一杯頑張りたいです。

2022.10.21

先を見越して

私の後期の目標は、「スケジュール管理」です。

仕事には必ず〆切があります。それに向けて自分はどう行動しなければいけないのか明確に、スケジュールとして計画を立て、今日はどこまで頑張るか、明日までに何を終わらせなければいけないか、またできない場合はその先どう対応するか、それも確実にこなせる自分ができる範囲で計画立てることが大切だと教わりました。その理由として、自分ができるかどうかも分からない計画は「理想」に過ぎず、「スケジュール管理」にならない。だからこそ、自分がこなす事が出来る計画を、いろんな状況を見越した上で常に先の先を考えなければいけない。ということを課題を通して日々痛感しております。

今までは、計画ということを立てず、ぼんやりと目先のものにだけに筆を走らせ取り組んでいましたが、それではいつまで経っても仕事にはならない上、成長に繋がらない。本当に耳が痛いのですが、自分に言い聞かせています。

最後に、「スケジュール管理」をこなす上で大事になるのが「健康管理」です。当たり前のようですが体調を崩しては仕事や課題どころではありません。日常を大切に、しっかり食べること、寝ること、決して疎かにしないようにしようと思います。健康な状態で今ある課題に向けて計画立てて取り組み、その先での自分自身の成長へと繋げたいです。

2022.07.29

答え

【京都アニメーション 美術・背景科 第31期生】

今は自然描写を描く課題に取り組んでいます。
これまでに室内描写・室外描写と、建物を中から見た描写、建物を外から見た描写を描く課題に取り組んできましたが、今度は建物の景色からさらに広がった、空も山も雲も見える自然豊かな景色を描く課題に取り組んでいます。

まず何を描くにも線画というものから取り組むことになります。
線画ではパースがとても大切になっていて、そのパースに沿って奥行きであったり遠近感を出していくのですが、それをいかに自然なものにみせるのかというのが難しく、私のなかではつまずいていて、苦手意識があり、克服せねばならない 課題の一つではあります。
近くにあるものは大きく見え、遠くにあるものは小さく見える。一見当たり前のことなのですが、いざ絵に落としこもうとすると、何処かで大きさや角度がほんの少し、それも数ミリ単位のズレが大きな違和感を生んでしまいます。
さらに、正しいパースだからといってそれが絵的に良いものであるかというとそうでない場合があるということも学び、あくまでアニメの背景であるがゆえに絵 的に嘘をつくこともあるということを知りました。
パースにとらわれすぎず、でも自然に見えるパースに沿ったものを描くというのは、ある意味で答えがないものに対して向き合っていくようなもので大変です。

「良い絵」とは何なのか?
そう講師の方に聞かれた時、一体何が良い絵であるのかが自分の中でも分からず、答えに詰まってしまったことがあります。
正直、「良い絵」が何なのか今でも自分の中で明確な答えというものはありません。見る人によって良い絵の定義が異なるようにも思いますし、他の人が良い絵 だと感じたものが、私の中で良い絵と感じるのか分かりません。
だからこそ日々取り組んでいく中で「良い絵」が何かなのか探求していかねばならないし、日常を過ごす中でこの景色いいな、綺麗だなと思うことがあったとき、それを自分の技術に変えられるように努めたいです。
そしてこれからの課題に取り組む中で「良い絵」に対する自分の中での答えが見つかるよう励んでいきたいと思います。

2022.05.27

変わりたい

【京都アニメーション 美術・背景科 第31期生】

入塾して一ヶ月以上が経ちました。
私にとってはとにかく「今」を頑張ることに精一杯で振り返ればもうそんなに経ったのかという気持ちです。

本当に単純な理由なのですが、私は絵を描くことが好きで、その中でも風景を 描くのが好きであり、友の後押しもあった上でプロになることを志し、このプロ養成塾の美術背景科に入塾いたしました。

入塾してからというものたくさんの刺激を得ることばかりです。それと同時に自分の力不足に直面し、できなくて悔しいと思うこともたくさんあります。自分の技術の無さに腹が立ったり、上手くなりたいのに上手くなれない、なぜできないのかと焦ったりすることだってあります。

だから私はそんな自分を変えたいです。「技術は盗むもの」という言葉を講義の中で頂いたことがあるのですが、講師の方のアドバイス、さらにどう描いてい くのかということを間近で見る機会があり、それを踏まえてその技術を自分のものにしてやりたいと思っております。そこからできないことをひとつひとつ克服してできないことをできるようになりたいです。

一年間という限られた時間の中で自分がどこまで変われるか自分自身楽しみですし、変わるためには何を頑張らなければいけないのか自分なりに考えた上で、日々の習慣を大切に、この先取り組んでいきたいです。