【美術背景科 第29期前期生】

現在は、白と黒の立方体、パースペクティブ、カラーの室内描写の課題に取り組んでいます。

まず白と黒の立方体の課題では、白と黒の絵の具量の差で立方体を描く際に色のムラであったり明暗の差、筆の跡などちょっとした要素で絵の雰囲気が変わってしまうため、画面上で違和感なく見せることの難しさを感じました。

次にパースペクティブの課題では、透視図を用いて見えない部分など正確に全体をイメージすることを線で学び、自分が今までなんとなくで奥行きや形の変化を描いていたのかを知りました。なので絵作りにおいてより説得力のある絵にするためにこれからも積極的に学び続けたいと思います。

カラーの室内描写の課題では、同じ室内の違う場所を5枚カラーで描くという内容ですが、置いてある物の質感や明暗の差を色の明度や彩度で表す難しさ、また5枚の絵の雰囲気を統一させるため絵の具の濃淡や明度での影色の落とし方などこの課題を通して色が持つ役割の多さや難しさを実感しました。

これらの課題では、白黒で塗る、奥行きを線で考える、カラーで塗るといった一見別々のものと考えていましたが、どの学びも関連しており一つ学んだら他の作業の時に意識する点が明確になったりと全ての学びは繋がっているということがわかりました。なので様々な方面の知識を得ることで絵作りに対して見える幅が広がり、成長する速度が上がるように感じたので数をこなす練習で感覚を養うことも大切ですが、関心を持つ幅を広げ知識も積極的に増やしていこうと思います。

塾が再開し、課題を通して講師の方からご教授して頂くたびに自分の意識の甘さを痛感しプロとして描くということの責任を感じて身が引き締まる思いでした。また、空回りすることも多くあるけれど失敗した時にも必ず発見があり諦めずに繰り返し試していくことで、自分なりの答えを見つけることができることもわかりました。

2ヶ月の自粛期間を経て、同じ志を持つ仲間がいることや、多くの気づきを与えてくれるプロの講師の方々がいる環境の有り難さをより強く感じました。自分がいかに恵まれている環境にいるかということを自覚し一日一日を大切にこれからも精進していきたいです。

【京都アニメーション アニメーター科 第29期前期生】

暗中模索の言葉通り、何もかもがとにかく手探りでした。
講師の方々からの総評は毎度的確で、的確だからこそ刺さるものがあり、悔しさがこみ上げました。

描いても描いても納得できず、こうじゃない。こう描きたいんだ。 頭で思い浮かべる理想に自分の技術が追いつかないもどかしさ。 劣等感に駆られる日々。

鉛筆が短くなる度に自分の中でも何かが削られていく、そんな気持ちになる事もありました。

しかし、自分の中枢にある『絵を描く事が好き。動かす事が好き。描きたい。』という気持ちだけは、削られる事なく寧ろ磨かれていました。

自宅課題を通し、受け身の姿勢だった私ですが、今は悔しさやもどかしさを『好きだから上手く描きたいから、もっと知ろう。知りたい。』という探究心に変化させることができました。

【京都アニメーション アニメーター科 第29期前期生】

入塾してから気づけば2ヶ月が過ぎ、入塾式で講師の方々が口を揃えておっしゃっていたように、本当に一年はあっという間だという実感が、暖かい空気とともに肌に感じられます。

私が自宅学習を通して学んだことは、『アニメーション技術・表現の難しさと奥深さ』です。

まずはクリンナップや中割りといった動画の課題です。筆圧や線の濃さなどを意識しながら、原画のニュアンスを汲み取り線を整えるのは容易ではなく、講師の方に修正をしていただきながら進めました。繊細かつ滑らかな線、そして魅力的で美しい動画にすることを目指し、これからも日々練習です。

次に動きの作画課題です。いざ実際に手を動かしてキャラクターの動きを形にしようと思った時に、上手く表現できないもどかしさが募る毎日でした。少しの絵の違いで動きの流れも大きく変わり、良くも悪くもなります。トライアルアンドエラーを繰り返す中で、アニメーションを体得する道のりの険しさを知り、またそれがアニメーションの奥深さでもあると感じました。『より良い絵を!』と意識を高めるきっかけにもなったと思います。

レイアウト課題では、カメラを意識した構図づくりや絵づくりに苦心しました。主題を明らかにし、フレームの中に空間・キャラクターをどう収め、見た人にどう印象づけるのか。こちらも実際にやってみると、絵としての魅力を上手く引き出しきることができず、基礎画力・空間描写力が足りないなと感じました。

全体としては、今回自宅学習として課題に取り組み、講師の先生とのやり取りの中で得られた『気づき』は、今まで自分がやってきたことを振り返ることにもなり、同時にこれからやるべきことが少しずつ明確化してきたと思います。まだまだ自分に足りないものが山積で不安はありますが、『何としてもプロのアニメーターになってやるぞ!』という気概を胸に、これからも一つ一つの壁を乗り越えていきたいです。