2022.04.15

実りある一年

【京都アニメーション アニメーター科 第31期生】

昨年の夏にプロ養成塾の存在を知ってから審査と様々な準備を経てこの4月、私はアニメーター科に入塾しました。

塾生として過ごした月日はまだ一週間と短いですが、新しく得た知識、学んだ技術は驚く程濃密で、今はこの莫大な情報を反芻し自分の技術に取り入れることに苦心する毎日です。

私にとってアニメーションは、自分という存在を形成した一つの大きな要因であり、中でも京都アニメーションの作品には幾度となく感銘と影響を受け、いつしか見る側でなく作る側として目指したい存在になっていきました。
そんな憧れである場所で学ぶということは誰もが経験できるものではなく、自身が如何に恵まれた環境にいるかを実感する度プレッシャーと期待で複雑な感情になりますが、それらも全てひっくるめて制作にぶつけています。

講師もこのような場でなければお話できる機会がなかったであろう素晴らしいクリエイターの方々ばかりで、私のような駆け出しの塾生に時間を割いてもらうことに畏れ多さを感じつつも、注いでくださった時間を無駄にしないよう、教えていただいた力を漏らすことなく技術へと昇華できるよう、今後の課題も全力で取り組んでいきたいです。

一年というのは長いようで、自分の過ごし方次第ではあっという間に過ぎてしまう短い期間だと思います。
そのうちのさらに短い一週間で、私はアニメーターを目指すなら勿論のこと、たとえ今後違う道へ行くことになったとしても、今この瞬間の経験は何一つ無駄にならないと強く感じています。

まだ簡単な課題に長い時間をかけ、何度も修正を繰り返してそれでもうまくいかないような日々ですが、これからも愚直に描いて、貪欲に知って、この一瞬の期間を豊かな財産に出来るよう精進していこうと思います。

2022.04.12

授業スタート

講師の北之原です。
本年度の授業がスタートしました。塾生達の元気な顔が見ることが出来て良かったです。

私の担当はアニメーター科で、その中でも動きの研究が主になります。最初は、アニメーション制作の中で使われる決まり事や、基本的で大切な事を、手引きに沿って説明することから始まります。アニメーション制作の中での決まり事は、仕事に入ると多くのスタッフと協力しあうことになるので、その伝達の為の決まり事です。一定の方法を覚えて、気持ちよく他スタッフと連携出来るようになる事を目指します。基本的で大切な事は、これから身につけてゆく技術の確認に近いです。言葉だけではイメージしにくいかもしれませんが、重要な事をおおよそ感じとって、必要な事の全体を少しでも把握出来れば、先が見えやすくなります。目標のイメージを明確に出来ることで、上達のスピードアップにつながると考えています。

身につけることは感覚的な事が多いので、とらえにくいところも有りますが、そこが面白い所と思っています。今年も共に磨き合う1年になりそうで、楽しみです。

【アニメーションドゥウ アニメーター科 第30期生】

この1年間は、多くの事を学び考えた1年でした。

課題が上手く行かずに落ち込んだり、時には自分を責めてしまう事もありました。

その度にそんな自分が悔しくて辛く感じましたが、描くのが楽しい、アニメーターになりたいという気持ちは揺るぎませんでした。そして、講師の方々の励ましや前向きなお言葉、同じ目標を持つ友人が居たからこそ、ここまで頑張る事ができました。感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、いくつもの課題や授業を通して、アニメーターを目指すとはどういう事かを知る事ができました。ただ絵が描けるようになるだけではいけません。空間把握能力や画面構成、読解力、動きのタイミングやメリハリ、更に体調やメンタルの管理、コミュニケーション能力等、ここに書ききれない程必要なスキルが多く、時間も体力も足りないと嘆きたくなるほどです。

しかし、知れば知るほど、私の生活は豊かになると感じました。ただ道を歩くだけでも、パースを意識して歩いてみると新しい発見があったり、映像作品を見る視点も増えて、苦手意識のあった洋画が大好きになったり、良い作品は何故良いのだろうと真剣に考えるようになるとまた新たな発見があり、どんどん楽しくなります。

日々の生活に楽しい事が増えると、必然的に前向きに考えられるようにもなってきました。

まだまだ未熟で弱い自分ですが、1年前と比べると技術面も精神面も僅かではありますが確実に成長できたのではと感じています。講師の方々から頂いた沢山のアドバイス、優しい言葉も厳しい言葉も、全て忘れないよう受け止めてこれからに繋げて行きたいです。

そして、ここで終了だと考えずにより良いアニメが描ける人になれるよう、ゆっくりだとしても確実に前に進んで行きます。

【アニメーションドゥウ アニメーター科 第30期生】

一年前、憧れだったアニメーターを本気で志し、プロ養成塾へ入りました。塾では、約一年を通してたくさんのことを教えていただきました。
アニメに関する知識、技術はもちろんのこと、コミュニケーションの大切さ、 日々の健康管理など様々な要素の上でこの職業は成り立っているということを学びました。

講師の皆様は、アニメーションの技術について、何もわからない状態からの私に真摯に向き合ってくださり、たくさんの大切なことを伝えようと考え接してくださっていることを、何度も感じ受け取りました。時には優しさ故に厳しいお言葉も言っていただきました。きっと言わない方が楽であろう、気のすり減ることをわざわざ伝えてくださることは、此方に真摯に向き合ってくださっている証拠だと感じました。
心に響く、気付かされる言葉で一杯でした。
今まで以上に自分自身に向き合い、言葉の意味を沢山考えました。
講師の皆様だけでなく、同じ環境で共に学ぶ塾生の皆様からも、学ぶ姿勢や技術の面などで、いくつもの刺激を受けました。

一年はあっという間で、できるようになったことといったら僅かかもしれませんが、学んだことは今までにないほどの密度で沢山あります。
この受け取ったものを落とさないようにしっかり抱きかかえて、一個一個大切に、できるだけ多く、今後の人生に反映させていきたいです。

【京都アニメーション アニメーター科 第30期生】

プロ養成塾に入塾して一年、想像以上にたくさんのことを学ぶことができました。好きなことに真剣に取り組んだこの期間は大変だと感じる事もありましたが、今までで一番幸福と喜びで満ちていました。
去年入塾した時はアニメーション制作の知識や技術もなく、学ぶ全てが新たな発見でした。
動画や作画作業をするのも塾の課題が初めてでしたが、一年たった今は卒業制作で一つの作品を作ることに挑戦できる程アニメーション制作作業について学ぶことができました。
入塾当初の課題を振り返ってみて成長を感じます。

塾での課題にはそれぞれ目的があり、一つ一つ取り組む際に新たな発見がありました。
特に印象に残っているのは絵コンテの授業です。入塾前は絵コンテを読んだことがなく、初めてコンテをしっかり読みました。課題では実際にシナリオからコンテを描き起こす作業に取り組みましたが、想像以上に考えることが沢山ありました。完成した映像の流れを形にする難しさを実感しました。一人で学べる事には限度がありますが、塾ではプロの方々が自分では気づかない様々な視点でアドバイスをしてくれます。

一年という短い期間でもアニメーション作りの理解を深め、技術を身につけられたと感じます。アニメーション制作に携わりたいという目標を達成するために必要な経験と技術の多くをこの一年で得ることができました。プロ養成塾で学んだことは今後の目標達成のスタートラインに立つための第一歩だと思います。この経験を活かしこれからも絵を描く事とアニメ作りに向き合って楽しみながら成長していきたいです。