2020.11.20
アニメーター科講師の池田です。
先日から、レイアウトを起こしそこから原画を作成する授業が続いています。
絵コンテ、キャラ設定、美術設定、小物資料を基に求められた画面作りをしていきますが、気を配らなくてはならないポイントがたくさんあります。
絵コンテでそのカットがどういった意図のもとに描かれているのか、見た人にどのような印象を持たせたいのか読み取り、それを絵に反映させないといけません。
目線の高さをどこに置くか、カットの主題になるものの大きさや余白など、絵コンテでは指示されていないちょっとしたことでも印象はがらりと変わります。
また、その後原画を描くとなるとキャラクターが動くことも考慮しなくてはなりません。
キャラが移動することで画面への収まり方が変わります。キャラが動く「空間」を作らなくてはならないのですが、1枚絵のつもりで画面を作ると、キャラが動き出した途端破たんしてしまう場合もあります。
キャラ以外の物、たとえば机・椅子・ドア・小物などとの対比も要注意です。
こういった身近にあるありふれたものは、日常生活の中で得られた感覚と照らし合わせて描いていきます。
ただ、課題に取り組んでいると絵的に正確なものを描こうと必死になりがちですが、肝心なのはどう見せたいか、演技をさせたいかで、そこが動きの魅力につながります。
自分の「こう描きたい!」という気持ちをどんどん課題に注ぎ込んでいただけたらと思います。