【京都アニメーション アニメーター科 第29期前期生】

自分は今まで、アニメを完成させたことがありませんでした。

自主制作アニメを作ろうとしたときはありましたが、いつも最終的には終わらず、完成させたことのある作品が極端に少ないことがコンプレックスでした。

講師の方にも、「まず完成させてみよう」とよく言われます。

なので今回の卒業制作のテーマは、ひとえに「完成するもの」とし、そこから自分の実力と相談しながらやれる範囲の、しかし自分のやりたいことにも嘘をつかないものを模索し続け、先日ようやく絵コンテがあがりました。

その甲斐あって、絵コンテの中身は自分の描きたいシーンや描きやすい角度の顔などが多く無理のない内容になっていて、実制作に入ってもレイアウト作業などは比較的楽しく進められました。

ただそれでもスケジュール的には未だギリギリのラインをさまよっています。

どこまでやれるかわかりませんが、最後まで手を抜くことだけはしないようやり切りたいです。

アニメーター科講師の松村です。
半年以上、「動画」の授業を行ってきました。
現在、塾生の皆さんは卒業制作を制作中です。

私は、「良い動きを描く為には何が必要か」と考えた事が有ります。
そして、それは「興味」ではないかと思いました。
動きの研究は自分で動いてみたり参考になりそうな動画を観察して理解を深めたりと様々ですが、「興味」からの研究は「ワクワク感!」が違います。モチベーションも上がり集中力も増します。
不意に、何気ない自分の動作や見た光景に「興味」を掻き立てられることも有り、それも自分の糧とするチャンスです。
そのため、私は日々何気ないことに「興味」を持つようにしています。

そして、塾生からも授業を通じて「興味」「ワクワク感」が凄く伝わってきます。集大成となる卒業制作の完成がとても楽しみです。

【京都アニメーション アニメーター科 第29期前期生】

私は現在、課題で卒業制作に取り組んでいます。私は今まで映像作品を作成したことがありません。そのため、これがはじめてのアニメ制作となり、どんな風に作ろうかと、ワクワクとドキドキでいっぱいの日々をおくっています。

卒業制作では、1本の短編オリジナルアニメーションを作ります。今行っているのは、その1本の構成を決める絵コンテの作成です。
映像を紙という動くことのない媒体で表現・計画していくことは予想以上にとても大変な作業でした。たとえば、消えるという表現にもどこから現れてどの位置で消えるのか、ぱっと消えるのか、はたまたスゥーっと消えるのか。など色々な消えるが映像では可能です。

講師の方々からここはどういう風に作っていくの?と聞かれる度に、そうかここまで考えておかないといけないのか。と、連続性のある映像という表現の難しさと楽しさを実感しています。仕事に入れば、全員がこの絵コンテを見て完成映像を想像し、作業をすることになります。この絵コンテがどれだけ他者に伝わりやすく描けるかがとても大事なのだなと実感しました。

今はまだ始まったばかりの卒業制作ですが、悔いのない作品を生み出せるように、完成まで走り抜きたいと思います。

【京都アニメーション アニメーター科 第29期前期生】

現在レイアウトから原画までを描く課題に取り組んでいます。平行して、卒業制作のための絵コンテ作成も行っています。そこから学んだことは、ただ絵コンテに描いてある絵をそのままレイアウトに起こすのではなく、絵コンテを道標としてその作品の事を考え描くということです。絵コンテにすべてが完璧に描かれているというわけではない。と、絵コンテを作成していて強く思いました。

動きの授業では、重いものを拾って投げるという複合課題をやっています。私はその課題で講師から段取りくさくなってしまっていると言われました。拾う、投げるそれぞれの動きが良くてもそれらに連続性がないと自然なものにはなりません。それぞれ違う動作ではあるがひとつの動きであるということを再確認しました。

視野広く落ち着いて冷静に、情熱は熱くこれからも取り組んでいきたいと思います。

アニメーター科講師の堀川です。
現在後期カリキュラムの生徒の方々には「歩き」の作画課題に取り組んでもらっています。2枚の原画(キ―になる絵)に中割りを5枚ずつ入れ、合計12枚の絵で、繰り返しの歩く動きを表現します。
普段日常で何気なく目にする「歩く」動きは、キャラクターの存在感を担うとても大切な芝居です。腕の振り方、足の運び方、髪の揺らし方一つで、動きが固くなったり、柔らかく自然になったりするので奥が深いです。
描き終わると、生徒の方と一緒に描いた絵を撮影し動かしてみて、「形のブレがないか」「かかとの上げ幅はこれくらいが自然ではないか」等の気付きを得てもらい、実際の仕事と同じ視点で何度も手直しをして完成させていきます。
アニメーション制作は苦労も多いですが、上手くいったときの感動もまた大きいものです。
生徒の皆さんは日々一歩一歩着実に描き上げ、アニメーターへの道を歩んでいます。