【京都アニメーション アニメーター科 第29期前期生】

現在レイアウトから原画までを描く課題に取り組んでいます。平行して、卒業制作のための絵コンテ作成も行っています。そこから学んだことは、ただ絵コンテに描いてある絵をそのままレイアウトに起こすのではなく、絵コンテを道標としてその作品の事を考え描くということです。絵コンテにすべてが完璧に描かれているというわけではない。と、絵コンテを作成していて強く思いました。

動きの授業では、重いものを拾って投げるという複合課題をやっています。私はその課題で講師から段取りくさくなってしまっていると言われました。拾う、投げるそれぞれの動きが良くてもそれらに連続性がないと自然なものにはなりません。それぞれ違う動作ではあるがひとつの動きであるということを再確認しました。

視野広く落ち着いて冷静に、情熱は熱くこれからも取り組んでいきたいと思います。

アニメーター科講師の堀川です。
現在後期カリキュラムの生徒の方々には「歩き」の作画課題に取り組んでもらっています。2枚の原画(キ―になる絵)に中割りを5枚ずつ入れ、合計12枚の絵で、繰り返しの歩く動きを表現します。
普段日常で何気なく目にする「歩く」動きは、キャラクターの存在感を担うとても大切な芝居です。腕の振り方、足の運び方、髪の揺らし方一つで、動きが固くなったり、柔らかく自然になったりするので奥が深いです。
描き終わると、生徒の方と一緒に描いた絵を撮影し動かしてみて、「形のブレがないか」「かかとの上げ幅はこれくらいが自然ではないか」等の気付きを得てもらい、実際の仕事と同じ視点で何度も手直しをして完成させていきます。
アニメーション制作は苦労も多いですが、上手くいったときの感動もまた大きいものです。
生徒の皆さんは日々一歩一歩着実に描き上げ、アニメーターへの道を歩んでいます。

アニメーター科講師の池田です。
先日から、レイアウトを起こしそこから原画を作成する授業が続いています。
絵コンテ、キャラ設定、美術設定、小物資料を基に求められた画面作りをしていきますが、気を配らなくてはならないポイントがたくさんあります。
絵コンテでそのカットがどういった意図のもとに描かれているのか、見た人にどのような印象を持たせたいのか読み取り、それを絵に反映させないといけません。
目線の高さをどこに置くか、カットの主題になるものの大きさや余白など、絵コンテでは指示されていないちょっとしたことでも印象はがらりと変わります。

また、その後原画を描くとなるとキャラクターが動くことも考慮しなくてはなりません。
キャラが移動することで画面への収まり方が変わります。キャラが動く「空間」を作らなくてはならないのですが、1枚絵のつもりで画面を作ると、キャラが動き出した途端破たんしてしまう場合もあります。
キャラ以外の物、たとえば机・椅子・ドア・小物などとの対比も要注意です。
こういった身近にあるありふれたものは、日常生活の中で得られた感覚と照らし合わせて描いていきます。

ただ、課題に取り組んでいると絵的に正確なものを描こうと必死になりがちですが、肝心なのはどう見せたいか、演技をさせたいかで、そこが動きの魅力につながります。
自分の「こう描きたい!」という気持ちをどんどん課題に注ぎ込んでいただけたらと思います。

【京都アニメーション アニメーター科 第29期後期生】

憧れのスタッフの皆さんに指導して頂けるという環境に、最初は夢のような気分でいました。しかしこのプロ養成塾の生徒になった以上は、その憧れの人達と同じ土俵に立った気分で、プロ意識に近いものを既に持って何事にも取り組まなくてはいけないと気付きました。
これからたくさんの課題に取り組んで行きますが、それら全て及第点で満足することなく、さらに先を目指して全力で挑んでいきたいと思います。

ですが現時点では自分自身が満足できるものを表現することができず、悔しい思いをすることがほとんどです。
高い志を持っていても、それに対応できる基礎画力が無ければ夢に近づけないという事を改めて実感することが多くなりました。

なのでこれからの日々は、「常に志を高く持ち、それについて来れるような画力を手にする。」を目標に、卒業した時に今を振り返って後悔をしないような努力を積み重ねていきたいです。

【京都アニメーション アニメーター科 第29期後期生】

プロ養成塾のように知識や技術を享受できる環境においては「教え」と教えに対する「到達度」が存在すると思います。先生方の教えが10だとすると、それに対して自分が吸収し形にできたものの到達度は2とか3だったり…上手くいくと7とか8だったりします。この到達度をあげていくことが学ぶ上で重要なことだと思います。

またプロ養成塾の場合、先生方は私たちが提出する制作物をみて一人一人にその時必要な教えを的確にくださります。与えられた課題に対し自分の目一杯をぶつければ、その分多くの教えを返してもらえるのです。

だからこそ私はプロ養成塾において、到達度のレベルを上げていくこと、そして先生から10以上の教えを引き出すことを目標にしたいと考えています。

教わったことをより確実に吸収し、あわよくばより踏み込んだ教えを得ることで一歩を少しでも大きく、着実に踏み出して成長していきたいのです。そうすることでこの一年間を今までの人生で一番前進した一年にしたいです。