2020.06.19
初めまして、美術・背景科講師の内山です。
絵具の乾くスピードで季節を感じる今日この頃です。
現在、背景科の授業では「ベタ・グラデーション」の課題に取り組んでいます。
「ベタ」とは1色で均一に塗ること、「グラデーション」とは2色以上を段階的に塗っていき、階調を作ることです。どちらも筆と絵具を使用して描いていきます。
こちらは青と水色のグラデーションの一例

実際に空を見上げてみると、このように明るい青から暗い青に色が少しずつ変化していることがわかると思います。
一見簡単そうに見えるこの課題ですが、いざ取り組んでみると想像以上の難しさに驚きます。絵の具と水のバランス、筆運び、紙の濡れ具合など…気をつけるべき点がたくさんあり、最初から綺麗に描くことができる人はまずいません。
私自身、最初は適切な水の量が解らず、ムラや筆跡がたくさん残っていたことを覚えています。
アニメーション背景で使用するポスターカラーという不透明水彩絵具。
この画材がどういうものなのか、まずは特徴を理解しなければ扱うことはできません。課題を通して何度も試行錯誤を繰り返すことにより、ポスターカラーの特性を身体に覚え込ませることができます。
全ての風景はベタとグラデーションで成り立っているといっても過言ではありません。
アニメーション背景の基礎の基礎となる部分ですので、しっかりと向き合ってほしいと思います。