はじめまして、アニメーター科講師の宮城です。
前回はクロッキーの授業を担当しました。

クロッキーは描いているときはもちろん勉強になりますが、実はモデルをしているときも意外と勉強になります。

1分という時間は、描く側からすると、なんて短いんだ!と思いますが、モデルの側からすると、1分ってこんなに長かったっけ!?と、手を上げたポーズなどとっていると、だんだん手が下がってきてぷるぷると姿勢が保てなくなっていきます。

しかし、そのぷるぷるも含め、実際にポーズをとることで、そのポーズの重心がどこにあるかなど、”体感”することができます。

絵を描くとき、この“体感”を絵に込めようと意識することはとても重要です。

机に座って描いているだけだと、ついこの“体感”を忘れてしまい、人形のように、どこに力が入っているのかわからない人を描いてしまうことがあります。

少し立って、ポーズをとるというだけで驚くほど発見はあるのです。

クロッキーのモデルをしているときも同じく、一つのポーズを長時間とるなかで、きっといろいろな発見があり、人体への理解が深まるはずです。

この小さな発見を、なんとか紙に落とし込もうという強い意思が、その人の絵を変える大きな力になると思います。