しろくま

「スキャン」について

  • しろくま
  • 2021年03月15日

こんにちは、しろくまです。
デジタルペイントをしています。

 

少しずつ寒さも和らぎ、春の訪れを感じています。
ただ、毎年この時期は花粉によるくしゃみと鼻水に悩まされています…

 

さて、皆様はデジタルペイントのお仕事の1つ「スキャン」ついてご存じでしょうか。

 

スキャンは、動画まで作業が終わった素材をスキャナーで1枚1枚取り込み、データに変換する作業です。

 

一見簡単そうですが、実は物凄く重要で大変な作業です。

 

カット袋の中に入っているタイムシート、LO、原画・動画用紙など全てのものに目を通し、
以降の作業で何が必要か、完成画面を理解した上で作業に入ります。

 

動画まで作業が終わった素材全てをスキャナーで取り込むため、

テレビシリーズ1話数分だと何千枚という物凄い量をスキャンすることになります。

 

また、動画さん1人1人線の太さや濃さが異なるため、個々の動画をその作品に合った線の太さに調整し、作品内、カット内で線の統一をはかることも重要になってきます。

 

スキャナーで取り込む際、少しでもずれたり、順番を間違えると意図していない動きになり、
映像を正しく表現できなくなってしまうため細心の注意が必要です。

 

こうした作業を全て終え、やっと色を付けていくペイントの工程に移れます。

 

作画さんが1枚1枚思いを込めた絵のニュアンスを崩すことなく映像にすることは、

スキャンの工程で非常に重要になってきます。

 

普段なかなか目にすることのないデジタルペイントのお仕事の1つ「スキャン」に
少しでも興味を持っていただければ幸いです。