普段、レイアウト作業をするにあたって、絵コンテにのっとって
必要なお芝居をつけていくのですが。
まだそこまでレイアウトの実作業経験がなかったころ、
自分が映像を観ていて、こういう芝居づくり好きなんだよなという仕草があったのです。
が、実際に自分が作業する担当カットにはそういった芝居は
絵コンテには描かれていなかったわけです。
でも、雰囲気やシーンにあっていると自分は感じ、どうかな、いいかななんて思いながら
レイアウト時に動きを入れてみたわけです。
私にとっては、絵コンテに描かれてないことをするなんて挑戦でした。ドキドキです。
そうしたら担当演出さんから、リテイクはリテイクだったんですけど、
「ここの芝居いいんだから、もっとこいうことにも気を配って」というような言葉をいただいたんです。
これが、いわゆる私のターニングポイントでした。
いいんだ、こういうことしてという気づき、発見をして、
自分の芝居作りの必要最低限さに悩んでいた私は、
いかに絵コンテにないものを盛り込めるかなんて考えた結果
ときに、ここやりすぎだったね、あってなかったねなんて言葉もかけられ、
底なしの沼に足を突っ込みながらも、
その出来事は恐れ多くも、何かがつかめた、そんな気がしました。
いまだに、担当シーンにあった芝居づくりには悪戦苦闘中です。
そんなクリエイターたちのいろんな思いが詰まったものづくりの現物を
「京アニのセカイ展」で実際に観ることができますので、
ぜひ、足を運んで、楽しんで行っていただけたら幸いです。