ぴん球

  • ぴん球
  • 2023年09月25日

朝晩の風が涼しくなり、過ごしやすい気候になってきましたね。
虫の声や景色にも、秋の気配を感じます。

 

さて皆さん、いつも肌で風を感じてはいると思いますが、風を見る事ってありますか?

 

私は風を見るの、好きなんです。
例えば、窓の向こうに見えるどこかの国旗。バスを待つ女性の長い髪。落ちた木の葉の舞い上がり。
風に揺られてたなびく姿は不規則で、荒々しかったり穏やかだったり。
シャボン玉を風下にふいたつもりが、吹いたとたんに自分に向かってきたり。
見えない風は、いろんな形で自分に姿を見せてくるのでじっと見てるとすごくおもしろいなって思います。

 

アニメの風景を描くときも、自然な風の動きってすごく難しいです。
新人アニメーターの研修でも自然な「なびき」を良く練習します。
本当の自然を描くのはものすごく大変なので、ある程度簡略化して描きますが、どういう処理をすれば自然に見えるのか?ってよく考えないといけないんですよね。

 
そして、どうすれば自然に見えるのか?を知るには、やっぱりよく自然な姿を見てないと分からないんですよね。


なので、趣味と実益をかねて、私はよく風をぼーっと見てます。

皆さんがアニメを見て、風に揺られる風景が特に気にもならず物語に没頭出来た時、
アニメーターがぼーっと何かを見ていた時間がとても有意義であったんだと思って下さい!